忘れがちな事実。

人間はみんな、いつか必ず死ぬわけで。
……ごめんなさい急に暗い話で。
昨夜、フジテレビでやってたプロジェリア(早期老化症。普通の人の10倍近くのスピードで老化が進む病気。単純計算だと10歳の子=体は100歳。)の女の子のドキュメンタリーに、えらい考えさせられてしまいました。泣いたとかそういうわけではないんだけど。
この病気、何が一番キツイって、知能はそのままであることだと思う。心はお年頃なのに、体は100歳以上であること、自分に残された時間はほんのわずかしかないということ(プロジェリアの平均寿命は13歳)を認識して、受け入れなきゃならないんだから。
そのせいか、彼女や彼女のボーイフレンドの男の子(彼は16歳で亡くなってしまった)の言葉にはものすごく重みがある。言葉ってのは、発する者のバックボーンとか生き様とかでここまで人の心を深くえぐるのかと思うほど。
「人生は長さなんかよりどう生き抜くかで決まる。自分の辛い境遇に同情して悲しいパーティをし続ける人生より、どれだけ前を向いて生きていけるかが大事。僕は自分の人生を最大限生きたい。(生前の彼の言葉)」
「痛みも人生の一部だから。(女の子が飼っているハムスターの足が動かなくなってしまい、獣医に安楽死を薦められたが、彼女はハムスターを生かすことにした。その時の言葉)」
彼らのすごいところは、その言葉をまさに実行しているところだと思う。ほんの少し、彼らより与えられている時間が長いというだけなのに、わたしは彼らのように「最大限」生きている自信がない。「痛みも人生の一部」と割り切れる度量もない。頭では分かってるんだけど、心で理解するのは難しいのだ。きっと、世のほとんどの平凡な―まあそれが何より幸せなことなんだろうけど―人生を送っている人々は、わたしと同じような感じなのではないだろうか。
とにかく、今さらながら自分の薄っぺらさに気づかされた夜でした。月並みな言葉だけど、彼女(アシュリーという名前だそうです)が残りの人生を精一杯生きられますように。