人ありきの仕事。

今わたくしがやっている仕事は、最近注目されることの多いジャンルの仕事です。
まあ要は「観光」とかそういうやつなんですが。去年観光庁もできましたしね。
ここんとこ、特に観光を売りとしてなかった自治体が、地域経済の活性化の手段として観光を押してくることが多く、そういうの全部ひっくるめて「まちづくり」の一環と捉えられることが多いようです。
そういった先進事例を怒涛のように紹介したシンポジウムにIさんが行ってきまして、これまた大量の資料を持ち帰ってきました。で、それを我が家に持ち込んで何となく眺めてる現在でございます。
私も最初の2年くらいは、これまた流行りの「広域観光(要は1つ1つの自治体でなく周辺の複数の自治体が連携して観光地づくりをしていくというやつ)」を担当していたので、「どうすればこういう先進地のようなことができるだろう?」といろいろマジメに考えていたのですが……この頃は「うちじゃあこういうのムリだし」と思うことしきり(笑)。いや、モチベーションが低いとかそういわけじゃないんですよ。そもそも今観光に力を入れてる地域って、これまで全然観光地と思われてなかったところが大多数なんです。一方でうちはもうずっと観光地としてそれなりにやってきたわけで、そういう昔からのしがらみとかがあり過ぎて、何かをしたくてもできないことの方が多いんですね。「何もない」ところから「何か」を産み出す方がよっぽどラクだし、より良いものができるんです、この手の産業の場合って。
だから、今はいろいろあり過ぎる諸々(これまたバブリーな頃にいろいろフロシキ広げ過ぎちゃってんだよね、うちって)の維持管理とかだけであっぷあっぷな今年度。特に今年度から担当してる仕事はランニングありきの仕事なもんで余計に。「すぐやる」が信条な課長とお出かけする度に、「兵隊が少なすぎる」「ランニングだけでいっぱいいっぱい」という会話を繰り返しております(泣)。
今年度(これがとりあえずの最後だと思いたい…またもうちょっとえらくなったら戻ってきたいかなという気はするけど)の課題はあまりにも広がりすぎている仕事をいかにスクラップ&ビルドしていくかだと思っております。さらに観光って行政が前面に出るとロクなことがない(大体最終的にいかにお金を落としてもらうか、ってのが至上命題なのに行政がその前線に立つって何か違うでしょ)ので、いかに民間に前に出てもらうか、ということも考えていきたいです。ただ残念なことにうちの街の人々って何でもかんでも「役所にやってもらおう」とするんですよね。性質なのか何なのか知らないけど。
目先の問題は「すぐやる」を心がけつつ、大きな課題にも道筋をつけれるようにしたいと思います。って初めてまともに自分の仕事ネタに触れた気が(笑)。